オキナワイシカワガエル
アカガエル科 ニオイガエル属 Odorrana ishikawae (Stejneger, 1901)
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 オス、沖縄県沖縄島  | ||||||
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| 卵 ・ オタマ | 鳴 き 声 | 文献 ・ 資料 | 写 真 | |||
 大型で緑色の地に金紫色の斑紋をもち、日本産のカエル類の中で、もっとも美しいという定評があります。個体数も少なく、沖縄島の固有種で天然記念物に指定されています。
日本で一番美しいと言われるカエルですが、天然記念物に指定され、許可なく採ると罰せられます。体つきはスマートで、目は大きく、長い指先には吸盤がついています。皮膚の表面はごつごつしています。後足の指の間に水かきがあります。背中や手足の背面に赤金色に輝く美しい丸い斑紋が散在します。
分布
沖縄本島北部
生態
普段は、渓流沿いの岩上や樹上で昆虫などを食べて暮らしています。吸盤を持ちますが、完全な樹上性ではないようで、沢の岸や転石の上に座っているのを見かけることがあります。
生息場所
森林に覆われた渓流の源流やその付近に生息します。
繁殖
繁殖期は1-2月で、源流沿いの岩の割れ目に溜まった水や小さな洞穴などに産卵するようです。
大きさ・色
 大型で、成体の雄で88-106(平均97)mm、雌で105-117(平均110)mmです。全体が緑色もしくは黄緑色です。
卵の大きさは2.9-3.5mmで、黒色素をもたず全体がクリーム色です。幼生は成長すると全長50mmほどに達します。
保全情報
- 国内希少野生動植物種(2016)
 - 環境省レッドリスト カテゴリー
- 危急種(イシカワガエルとして)(1991) → 絶滅危惧IB類(イシカワガエルとして)(1997) → 絶滅危惧IB類(イシカワガエルとして)(2006) → 絶滅危惧IB類(2012) → 絶滅危惧IB類(2015) → 絶滅危惧IB類(2017) → 絶滅危惧IB類(2018) → 絶滅危惧IB類(2019) → 絶滅危惧IB類(2020)
 
 - 県指定天然記念物
- 沖縄県(1985)
 
 
各県のレッドデータと保全情報
各県のレッドリストカテゴリーは、制定当時の環境省カテゴリーと同等の場合はそのままのカテゴリー名で書いています。 
○はその県に生息している、---は生息していないことを示します。
*は、県独自カテゴリーを示します。
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| 沖縄県 | 危急種(1996) → 絶滅危惧IB類(2005) → 絶滅危惧IB類(2017) | 2005年までイシカワガエルとして | 
ハペ文化
地方名
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ハペ文化
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その他
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書籍
- カエル探偵団編, 2020, 見つけて検索!日本のカエルフィールドガイド, 文一総合出版, 東京
 - 松井正文・前田憲男, 2018, 日本産カエル大鑑, 文一総合出版, 東京
 - 佐々木健志・山城照久・村山望, 2016, 生態写真と鳴き声で知る沖縄のカエル全20種, 新星出版株式会社, 沖縄
 - 松井正文, 2016, ネイチャーウォッチングガイドブック日本のカエル, 誠文堂新光社, 東京
 - 関慎太郎, 2016, 野外観察のための日本産両生類図鑑, 緑書房, 東京
 - 内山りゅう・前田憲男・沼田研児・関慎太郎, 2002, 決定版日本の爬虫両生類, 平凡社, 東京
 - 前田憲男・松井正文, 1999, 改訂版日本カエル図鑑, 文一総合出版, 東京
 
学術論文
著者, 発行年, 論文タイトル, ジャーナル名, 巻号, ページ
原記載(1901年)
- Stejneger, L. 1901. Diagnoses of eight new batrachians and reptiles from the Riu Kiu Archipelago, Japan. Proceedings of the Biological Society of Washington 14: 189–191.
 
最新記載(2007年)
- Che, J., J.-f. Pang, H. Zhao, G.-f. Wu, E.-m. Zhao, and Y.-p. Zhang. 2007. Phylogeny of Raninae (Anura: Ranidae) inferred from mitochondrial and nuclear sequences. Molecular Phylogenetics and Evolution 43: 1–13.
 
ウェブ・メディアなど
- ウェブ名称など, URL
 - 新聞など媒体名, 発行年月日, 記事見出し, (URL)
 
その他
- その他
 
											